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│研究日誌 第16日目 エリー記す
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標題:より安全なiPS細胞ができそうです。
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「エリー先生!新型iPS細胞ですよ!」
またこのパターンですか。相変わらずハル君は唐突です。慣れましたけれど
。
iPS細胞と言えば、Induced Pluripotent Stem cells、日本語だと人工多能
性幹細胞ですね。
皮膚などから取った細胞にウィルスの遺伝子を入れて、どんな細胞にでもな
ることができる細胞を作り出す技術です。
ES細胞(胚性幹細胞)もどんな細胞にでもなることができる万能細胞ですが、
胚、つまりそのまま発生が進めば赤ちゃんになる能力を持つ細胞から作ると
言うことで、倫理的に問題があったのでした。
「えっと、遺伝子を使わずに作るiPS細胞の話ですね?」
「その通りです!」
でもiPS細胞もがんを引き起こす可能性のある遺伝子を細胞に導入して作る
ため、安全面で心配があったのですよね。
「いやー、ついに遺伝子を使わない、化合物だけで作るiPS細胞の誕生です
よ!」
「まだ気が早いですよ。そのメドがたったという段階です。でも実現は時間
の問題でしょうね。」
「そうなんですよ!2007年に京都大学の山中教授がヒト由来のiPS細胞の樹
立を報告して依頼、僕はずっとiPS細胞研究に注目してたんです!科学の進
歩はすごいですね!」
「本当ですね。遺伝子を使わないiPS細胞から再生医療用の組織が作られる
のも、そう遠い未来ではないかもしれません。」
「あはは、そうですね。楽しみだな〜。再生医療が完成すれば老化の克服も
目前ですよ!」
ハル君は浮かれっぱなしです。でも本当に科学の発達は早いです。数年先は
どのような未来になっているのでしょう?私たちも負けていられません。
│備考欄 (今日の要点)
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化合物のみを使ってiPS細胞を作るメドがついた。
安全なiPS細胞の誕生も時間の問題。
●参考記事
※化合物から作るiPS細胞:
NIKKEI NET
「安全性高いiPS細胞、遺伝子を使わずに作製 米ハーバード大」
http://health.nikkei.co.jp/news/top/index.cfm?i=2009012408305h1
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