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│研究日誌 第25日目 エリー記す
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標題:動脈硬化という病気
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「エリー先生、動脈硬化って、漢字を見ると動脈が硬くなる病気という印象
がありますけど、実際にはどんな病気なんですか?」
「ハル君の言う通り、動脈血管が硬くなる病気ですよ。もっと詳しく言うと
、動脈血管を形作っている細胞やその周辺組織に異常が起きて、動脈血管の
弾性が無くなる病気の総称です。動脈硬化になると動脈の機能が低下し、さ
らに詰まりやすくなってしまうのです。」
「動脈硬化は高齢になると多いですよね?」
「そうですね。原因はいろいろあります。血液中のコレステロールに起因す
ることもありますし、自己免疫によって引き起こされることもあるようです
。動脈硬化で最も注目されているのは粥状動脈硬化(じゅくじょうどうみゃ
くこうか)という種類の動脈硬化です。これは白血球が動脈血管組織の中に
入り込んで悪さをするために起こります。」
「白血球と言えば、体を守る働きの細胞じゃないですか!それが悪さをする
なんて困ったやつですね。」
「本当ですね。たくさんのお医者さんや研究者が白血球と粥状動脈硬化につ
いて研究していますけど、まだまだ未解明のことが多いです。動脈硬化は血
管を詰まらせますから、詰まる場所によっては即死してしまう怖い病気です
よ。」
「エリー先生、動脈硬化についてもっと知りたいです!」
「ふふっ。いい心意気です。ではまた明日、続きをしましょう。」
│備考欄 (今日の要点)
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粥状動脈硬化は白血球によって引き起こされる
●参考文献
動脈硬化について:松浦栄次、小林和子、「自己免疫・感染免疫と動脈硬化」
、基礎老化研究 33(1);3-8,2009
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