エリーアンチエイジング研究室

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│研究日誌 エリー記す
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 第41日目 百薬の長か、狂い水
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 「エリー先生、お酒は百薬の長と言いますよね。老化予防にも効果があるの
 でしょうか?」

 「効果があるという報告はあります。お酒は長寿につながるようですよ。で
 も"飲み過ぎない"という条件付きですけど。」

 「そうなんですか!僕お酒好きなんですよ!よかったぁ。」

 「ハル君はどんなお酒が好きなんです?」

 「結構何でも。あ、でもウイスキーとかはまだ慣れて無いですけどね。とこ
 ろでお酒はどんなふうに老化予防に効くのですか?」

 「適度なアルコールは食欲を増進させたり、気分をリラックスさせる効果が
 あります。これが老化予防につながるのだろうと考えられています。」

 「あぁ、それならお酒飲んだ時いつも体感してますね。あれがいいんですか
 。へぇー。それで適度なアルコール量ってどれくらいなのでしょう?」

 「一日に25gくらいとされています。お酒の種類別に適量を見ると

 アルコールの種類   一日あたりの量
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 日本酒        1合
 ビール        中ビン (500 ml) 1本
 ウイスキー      ダブル (60 ml) 1杯
 ワイン        グラス (100 ml) 2杯
 焼酎         コップ (60 ml) 1杯

 という感じです。」

 「あぁ、それは前に聞いたことあります。」

 「けっこう有名ですからね。」

 「そういえば赤ワインはポリフェノール(フラボノイド)が入っていて健康に
 良いと言いますよね。ポリフェノールは抗酸化作用、抗動脈硬化作用があっ
 たと思いますが……。」

 「そうです。老化予防にどれか飲むとしたら赤ワインが特にオススメでしょ
 う。実はここに赤ワインがあります。仕事中に飲んでいるわけではありませ
 んよ?研究用です。」

 「はっ!これはっ!ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ 1992 年物じゃな
 いですか!」

 「ふふっ。気が付きましたね?そうです。これがブルゴーニュの最高峰と言
 われているワインです。」

 「えっ?そうなんですか?それはすごいですね!」

 「あれ……知ってたから驚いたのではないのですか?」

 「あはは、ラベルをちょっとそれっぽく読んでみただけです。銘柄なんて詳
 しく知りませんよ。」

 「はぁ……そうですか。張り合いが無いですね。」

 「それよりちょっと飲ませてくださいよ!よくわかりませんが、美味しいん
 ですよね!」

 「はい。構いませんよ。そのつもりで出しましたから。ではグラスを用意し
 ましょう。」

 (とくとくとく)

 「わぁ、きれいな色ですね!それに良い香りだ!さすがロマネ・コンティ!
 」

 本当に分かってくれているのでしょうか?

 「さぁ、頂きましょう。」

 (ちん)

 「ごくごく。はぁ〜おいしいなぁ。」

 「それはよかったです。ところでハル君はどれくらいお酒に強いのですか?
 」

 「あはは、僕はすごいですよ〜。うわばみですよ〜。でもここにある2本の
 試験管が4本に見えるくらいになったらちょっとやばいですね。」

 ハル君、そこには1本しか試験管ありませんよ。




│備考欄 (今日の要点)
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 適度なアルコールは老化予防になる。



●参考文献
 アルコールと老化予防・お酒の種類と適量:近藤昊・井藤英喜 著、『老化』、
 P.247-248、山海堂(2001)

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