エリーアンチエイジング研究室

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│研究日誌 エリー記す
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 第53日目 iPS細胞から角膜上皮細胞ができました。
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 「エリー先生!iPS細胞で角膜の上皮細胞を作ることに成功したみたいです
 ね!」

 ※iPS細胞
 Induced Pluripotent Stem cells の略。日本語だと人工多能性幹細胞。あ
 らゆる種類の細胞になれる。皮膚などの細胞を特別な処理をして作る。自分
 の細胞から作ることができるので免疫拒絶反応を起こさず、再生医療で現在
 最も注目を集めている技術の一つ。

 「慶応大学のニュースですね?ハル君。」

 「それです!まだマウスで作られただけみたいですけど、そのうちヒト由来
 のiPS細胞から角膜が作られるようになりますよね!」

 「ふふっ。その日も近いでしょうね。他にも肝臓や腎臓なども作られる日が
 来ると思いますが、そうなればまた一つ、老化による臓器の機能障害への対
 抗手段ができますね。機能障害になったら取り替えてしまえば良いわけです
 から。」
 
 「あはは。エリー先生は過激ですね。」

 「臓器の交換がですか?現在でも移植は当たり前のように行なわれているじ
 ゃ無いですか。角膜移植に肝臓移植、心臓の移植だって行なわれています。
 」

 「それもそうですね。他のヒトから臓器を提供してもらう必要が無い分、救
 える患者さんも増えますし、何よりドナー(臓器提供者)はもちろんレシピエ
 ント(臓器受取者)も安全ですものね。」

 ※臓器移植ではドナーが死亡してしまうケースも稀にある。またレシピエン
 トも他人の臓器が体内に入ることで免疫拒絶反応が起き、状態が悪化して死
 亡してしまうこともある。




│備考欄 (今日の要点)
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 マウスで作ったiPS細胞から角膜上皮細胞を作ることに成功した。

 再生医療技術がまた一歩前進した。



●参考
 iPSから角膜細胞、慶応大教授ら作製に成功
 http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20090302-OYT8T00707.htm
 2009年3月2日  読売新聞

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