エリーアンチエイジング研究室

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│研究日誌 第8日目 エリー記す
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 標題:老化は"病気の初期"の状況を引き起こします。
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 「エリー先生、老化と病気ってどんな関係にあるんでしょうか?」

 「はい?ハル君の質問の意味が良く分からないのですが……」

 「あ、すみません。つまりですね、高齢期で発症しやすい病気というのは、
 体がどのように老化したことが原因で起こるのかをお聞きしたかったんです
 。」

 「どのように老化したか、ですか。また漠然としてますね。」

 「いやー、まだ頭が整理仕切れていなくて……」

 「まぁ、なんとなく聞きたいことは分かりました。そうですね……簡単に言
 うと、老化は"病気の初期"状況を作ると言えます。」

 「"病気の初期"ですか?」

 「そうです。加齢に従ってだんだんと体を作っている各器官の機能は低下し
 ていきます。ですが体というのはそうやわにはできていませんから、少しく
 らい機能が低下していても、各器官は自分の仕事をきちんこなせます。」

 「そう言えば腎臓とか肺は体の左右に一個ずつ着いてますけど、片方無くな
 っても生きているヒトはたくさんいますね。」
 
 「そういうことです。ですがある器官の機能が大幅に低下してしまい、必要
 な仕事量をこなせなくなると病気として認識されます。」

 「あ、分かりました!つまり"病気の初期"って言うのは、器官が機能低下し
 て病気と認識される一歩手前ということですね?!」

 「そんなところです。」

 「なるほど〜。老化は"機能障害による病気の発症に徐々に近づくプロセ
 ス"と言い換えることも出来るわけですか。」

 「それはなかなかすっきりした解釈かもしれません。問題は器官の機能が顕
 著に低下すると、正常に機能する部分に大きな負荷がかかってその部分まで
 機能低下に陥ると言う悪循環に陥ることです。さらに一つの器官の機能障害
 は体のあちこちに無用な負荷をかけ、別の器官が次々に機能障害に陥ってし
 まうこともあります。」

 「うわぁ……ドミノ倒しみたいですね。」

 「その通りです。生命は全体がきちんと機能して初めて正常に活動できるも
 のですから。」

 「ということは機能障害に陥る前になんとかする必要があるわけですね?」

 「はい。そのためには定期的に検診を受けて、それぞれの器官に異常がない
 か、機能の低下はどの程度なのかを把握しておく必要がありますよ。」

 「健康診断は大事なんですね。僕これからもきちんと受け続けますよ。」

 「それはよい心がけです。そうして下さい。」

 ――学生の頃は健康診断は緊張しました。なんてったって体重測定があるん
 ですもの。よく前日に断食しましたっけ……。ふふっ、懐かしいです。




│備考欄 (今日の要点)
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 老化は"病気の初期"の状況を引き起こす。

 機能障害はさらなる機能障害を生むという悪循環を引き起こす。

 健康診断を定期的に行なうことが大事。



●参考文献 

 老化は"病気の初期"状況を引き起こす:老年医学テキスト 改訂第3版、P.8、
 日本老年医学会編、メジカルビュー社(2008)

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